あたまの中身は線路だらけ

ダイヤ論、配線論など鉄道に関する話題を語ります。鉄道車両のサイドビューを模した色々使える小さな画像「TrainChip」の公開も。

【TrainChip】小田急50000形ロマンスカー「VSE」

※TrainChipについてはこちら

ほかの車両 参考資料 pixiv

この先が気になる、人気の展望席付きロマンスカー

f:id:kazuhikogoto3694:20170331092416p:plain
もう就役してから12年も経過したんですねぇ‥
18年ぶりの連接車&前面展望席付きロマンスカーとして、世間の注目と大歓迎をもって華々しくデビューを飾ったのがつい先日のことのよう。
そればかりでなく、小田急がその30年も昔に試験車両を拵えてまで研究を重ねながらそれまで導入に至らなかった車体傾斜制御機構をこの車両でついに実現させたこと、惜しまれつつもその10年前に姿を消した小田急ロマンスカーの代名詞的サービス「走る喫茶室」をこの列車で事実上復活させたことなど、小田急のこの列車に賭ける意気込みの違いが手にとるように伝わってきたのを覚えています。

しかし皮肉なことに、利便性を向上させる複々線化工事の進行とともに、段々とこの車両も登場時のコンセプトと実態が合わなくなってきている。

ダイヤパターンの変更とともにいちばんの売りともいえたシート&売店サービスもほかのロマンスカー同様のワゴンサービスに変わってしまい、せっかくのロマンスカーカフェも何のためにあるんだかという感じだし、観光特急のための車両なはずが1本だけとはいいながら平日のホームウェイにも使われる有様(その列車の利用者は大満足でしょうけど)。
なんだかそのステータスも有難みも、思いっきり薄れてきてしまっている感じがする。

複々線化とホームドアで、VSEは追い込まれる?

それ以上にこの車両の立場を微妙にしたのが、新型ロマンスカー「70000形」の登場。

前面展望席付きではありながら、ホームドア対応のためという理由を付けて連接構造をやめてただのボギー車にしてしまい、多目的室は設置されるものの複々線化による時間短縮や通勤・通学輸送にも使うからという理由でVSEのような売店設備もサルーン席もなし。
誰かが「名鉄パノラマカーだ」と揶揄してそれに小田急ファンがむきになって怒るという構図が展開されたけど、たしかにその特徴は他社のものと何ら変わりない平凡なもので、VSE発表の時の衝撃とくらべりゃ確かにその印象はパノラマカーのそれと変わりやしない。

むしろこれで7000形LSEが引退してしまえば小田急における連接車はVSEだけになってしまい、もう完璧に異端化してしまう。
いくら利用者から人気はあっても、9000形のように現場から嫌われて早々引退に追い込まれた例だってある。
というより、連接車である特性を活かしてせっかく花開いた車体傾斜制御機構の技術も後継車に引き継がれることなく持ち腐れになってしまうわけで、なんだか「技術大国・日本」が聞いて呆れるみたい。

というか、連接車をやめた理由が「ホームドア対応のため」っていうのが、どうにも解せない。
だったら、小田急の各駅にホームドアが装備されたらVSEは引退を余儀なくされるのだろうか?

でも自分なりに調べてみたら、連接車のVSEでもホームドアに対応させることはある程度可能な方策があるみたいだし、逆にボギー車のEXEやMSEでも完全にホームドアに対応できているわけではないらしい。
だったら「ホームドア対応のためにボギー車」という小田急の説明は妥当なのかどうか、どうしても疑いの目をもって見てしまう。

乗るだけで箱根観光が楽しいのがロマンスカー

遠く関西の近鉄が観光に徹して「しまかぜ」や「青の交響曲」を成功させている姿をみると、自分には小田急近鉄と逆のやり方をしているようにも映る。

ロマンスカーでの通勤・通学輸送なんてEXEとMSEだけでやればいいじゃない。
近鉄特急にたとえりゃVSEのような前面展望席付きロマンスカーが甲特急で、EXE・MSEは乙特急。

やっぱり前面展望席のあるロマンスカーは、箱根観光が楽しくなるような存在であったほうがいい。

そういう思いを持っている利用者が、自分以外にもいたらいいなと思う。

(この話題については、いずれ別記事で詳しく書こうと思う。)


小田急のほかの車両はこちら

参考資料はこちら↓
小田急ロマンスカー (キャンブックス)

小田急ロマンスカー (キャンブックス)

ブランドになった特急電車 (KOTSUライブラリ)

ブランドになった特急電車 (KOTSUライブラリ)


pixivのページはこちら↓